日本比較文学会東北支部のページ

日本比較文学会の東北支部活動について情報発信して参ります。

日本比較文学会2016年度東北大会のご案内

本年度東北大会のご案内です。

日本比較文学会2016年度東北大会を下記の要領で開催致します。

皆様ふるってご参加ください。(一般来聴歓迎)

 

          記

 

・日時 2016年11月26日(土)13:00~

・場所 福島大学 M棟第2教室 

   *会場アクセス→福島大学−交通アクセス

      *キャンパスマップ→福島大学−キャンパスマップ

《ご注意》福島大学構内の駐車場が今年から有料となりました。お車でお越しの方は、無料化措置を致しますので、事前に事務局までご連絡願います。

 

【プログラム】

[開会の辞]  13:00~                    東北支部長 伊藤 豊

[研究発表]  13:05~14:15

 

                             司会:木戸浦豊和  

三澤奈津美(山形大学大学院)  

       芥川龍之介におけるエドガー・アラン・ポー ―講演「ポオの一面」を中心に―

 

                        司会:塩谷昌弘

金子淳(山形大学) 

       司馬遼太郎スタインベック

 

[ワークショップ]14:30〜16:30

テキストとイメージの近代:エンブレム文化の変容と寓意表象の多様性をめぐって 

 ―シェイクスピア没後 400 年および漱石没後100 年記念ワークショップ―

   

    山本 真司(天理大学

    植月惠一郎(日本大学

    森田 直子(東北大学

    古河 美喜子(日本大学):司会・コーディネーター 

 

 

[総会] 16:45〜17:15

[懇親会] 

日本比較文学会2016年度東北大会 発表者募集のお知らせ

    日本比較文学会2016年度東北大会を11月26日(土)午後、福島大学において開催いたします。

 つきましては研究発表の募集を行いますので、題目(仮題でも可)と要旨(400字程度)を添えて、下記の支部事務局までお申し込み下さい。

 奮ってご応募下さいますよう、お願い申し上げます。

 

1.発表申し込み締切  2016年10月7日(金)

2.発表申し込み先 日本比較文学会東北支部事務局(右上プロフィール欄参照)

 

*なお、発表者で常勤でない方には、支部から交通費補助をいたします。

*発表申し込みをいただいた方には後日確認のメール(または郵便)をお送りします。

 

[事務局よりお知らせ]

・大会に先立って、11:30 より、同会場にて役員会を開催致します。
役員のみなさまはどうぞご参集ください。議題は別途お送り致します。


・大会終了後、懇親会を開催致します。会場準備の都合もございますので、ご出席いただけます方は、7/25(月)までに事務局(山形大学森岡研究室)までご連絡下さいますと幸いです。会費、会場等は未定ですが、JR 仙台駅近辺を予定致しております。

[特集発表]要旨②

三島由紀夫のアメリカ認識


                            山﨑 義光(秋田大学


 三島には6 回の渡米体験がある。「世界で一番ニューヨークが好き」(「ニューヨーク」1960)という三島は、端的に言えば親米である。とはいえ、それは理想や憧れ(それゆえの劣等感)の対象だったのではない。パリやロンドンよりも、アメリカにこそ20 世紀の世界的動向の尖端が体現されているとみた。「憂國」と同年に発表した「美に逆らうもの」(1961)では、「北米合衆国はすべて美しい」とし、「ディズニイ・ランド」と「大雑誌の広告欄」といった「商業美術」に「現代的な美の普遍的な様式」をみる。その一方で、「ひたすら美的感覚を逆撫でするやうなもの」をこそ求め、「香港」のタイガーバーム・ガーデンを、ポー「アルンハイムの地所」になぞらえて、見出していた。両者はポジとネガのような表裏の関係にある。そうした20 世紀後半のモダニティ認識と批評的な視角の変奏を、「幸福といふ病気の療法」(1949)から「旅の墓碑銘」(1953)『鏡子の家』(1959)「帽子の花」『美しい星』(1962)などの小説にみることができる。三島がアメリカ認識を経由して提起した「居心地の悪さ」(大塚英志)をめぐって考えたい。