日本比較文学会東北支部のページ

日本比較文学会の東北支部活動について情報発信して参ります。

[支部会員書籍情報]森田直子著『「ストーリー漫画の父」テプフェール ―笑いと物語を運ぶメディアの原点―』

森田直子著『「ストーリー漫画の父」テプフェール ―笑いと物語を運ぶメディアの原点―』、萌書房、2019年2月

www3.kcn.ne.jp

【目次】

序章 テプフェール漫画誕生の経緯
第1章 笑いが基本
第2章 絵で何をどのように物語るか
第3章 顔としぐさのメディア
第4章 本のメディア
終章 テプフェールの死から「イエロー・キッド」の時代まで

 

*『ジャボ氏の物語』の初版の復刻(日本語訳付)が付録として収録。

[支部会員書籍情報]高橋秀太郎・森岡卓司編『一九四〇年代の〈東北〉表象 文学・文化運動・地方雑誌』

・高橋秀太郎森岡卓司編『一九四〇年代の〈東北〉表象 文学・文化運動・地方雑誌』(東北大学出版会、2018年10月)

www.tups.jp

【目 次】


序  地方文学研究と近代日本における〈東北〉表象 森岡卓司

1章 島木健作の「地方」表象 山﨑義光

2章 戦時下のモダニズムと〈郷土〉ー雑誌『意匠』・沢渡恒における「東北」 仁平政人 


3章 『文学報国』『月刊東北』における地方/東北表象の消長 高橋秀太郎

[コラム1] 金木文化会と太宰治 仁平政人

4章 提喩としての東北ー吉本隆明宮沢賢治体験 森岡卓司

5章 〈脱卻〉の帰趨ー高村光太郎に於ける引き延ばされた疎開 佐藤伸宏

6章 更科源蔵と『至上律』における地方文化 野口哲也

[コラム2]石井桃子と「やま」の生活ー宮城県鶯沢での開墾の日々 河内聡子

7章 皇族の東北訪問とその表象ー宮城県公文書館所蔵史料にみるイメージの生成 茂木謙之介

8章 「北日本」という文化圏ー雑誌『北日本文化』をめぐって 大原祐治

あとがき 高橋秀太郎

 

支部会員の高橋秀太郎氏・森岡卓司氏・山崎義光氏・仁平政人氏・佐藤伸宏氏と、5名もの方の論が収録されてます。

日本比較文学会東北支部 第19回比較文学研究会のお知らせ

今年度も、下記の要領で比較文学研究会(読書会)を開催予定です。

会員のみなさまはもちろん、一般の方々の多くのご参加をお待ち申し上げております。

 

               記 

 

日  時:    2019年3月30日(土) 14:30〜18:00

場  所: 東北大学大学院文学研究科(川内キャンパス)3階中会議室

    住所:仙台市青葉区川内27-1 

    仙台市地下鉄東西線八木山動物公園方面「川内駅」下車・徒歩5分

    会場アクセスはこちら→キャンパスマップ | 東北大学

 

 [読書会(著者セッション)]

対象テキスト: 村上克尚 著『動物の声、他者の声 ―日本戦後文学の倫理―』

        (2017年9月、新曜社

報 告 者 : 江口真規、高橋由貴

 

*対象となる書籍の詳細・目次は以下

www.shin-yo-sha.co.jp

[シンポジウム ロマン主義の伝染力(ヴァイラリティ)]趣旨

・コーディネーター 渡辺 将尚(山形大学) 

・基調講演                金津 和美(同志社大学

・パネリスト            佐藤 伸宏(東北大学) 

・パネリスト            加藤 健司(山形大学) 

 

 18世紀末のドイツに花開き、数々の名篇を世に送り出したロマン主義は、他国の文学・芸術活動に大きな影響を及ぼし、政治的にも19世紀前半のさまざまな革命運動の思想的拠り所となるなど、その影響力には計り知れないものがある。本シンポジウムでは、ロマン主義が持つそうした強い影響力を「伝染力」として捉え、この「伝染力」を生み出す根源とはいかなるものであったのか、同時代の他国・他文化への「横の広がり」、およびドイツの後の時代への「縦の広がり」を視野に入れながら考察する。

 進行は、まず金津和美氏に基調講演をいただき、ついで2名のパネリスト、さらにはフロアの参加者を交えて議論を行う。講演では、「ロマン主義の世界的流行(パンデミック)―島国イギリスと二つの大陸」をタイトルとして、ウィリアム・ワーズワスとサミュエル・テイラー・コウルリッジという二人の詩人を中心に、フランスの啓蒙主義、ドイツの観念論哲学からの影響、またアメリカのロマン主義である超絶主義(トランセンデンタリズム)への展開という二つの側面から、イギリス・ロマン主義ヨーロッパ大陸北米大陸をつなぐ思想的集線装置としていかに機能したのかについてお話しいただく予定である。

 

[研究発表]要旨

ソロモン ジョシュア・リー(弘前大学

満洲/国における日本語文学と自然界のメタファーの多様性」 

 

 この発表では、日本帝国時代に満洲文壇の作家による日本語文学を取り上げ、その中で用いられた自然界のメタファーを分析する。内地の大衆文学では、「満洲」は天然資源が豊富な、文明が発達していない大自然/大地として、開拓のために理想化して描かれていることが先行研究により明らかにされている。一方で、いわゆる満洲文壇やその中の「マイナー」な作家達の詩作・小説における自然界・自然現象の心象についてはまだ充分に論じられていない。そこで、主にマイナー詩人である高木恭造と坂井艶司が活用した「動物化」・「植物化」する人間の心象に焦点を当てて「自然」のメタファーについて論じたい。従来の「満洲日本語文学と自然界」の解釈を参考にしながらその視野を広げ、この詩人達の身体論を考察していく。