日本比較文学会東北支部のページ

日本比較文学会の東北支部活動について情報発信して参ります。

2016-02-28から1日間の記事一覧

[チラシ]

[ワークショップ報告]要旨③

1940年代の日本画壇と「崔承喜」舞踊画をめぐって李賢晙(小樽商科大学) 戦前日本で活躍した朝鮮の舞姫崔承喜を表す様々な形容辞は、活躍の時期などにより、「半島の舞姫」「朝鮮の舞姫」または「世界の舞姫」「東洋の舞姫」など、しばしば異なるニュアンス…

[ワークショップ報告]要旨②

韓国モダニスト詩人たちにとっての〈日本〉 ―鄭芝溶、金起林、李箱のケース― 佐野正人(東北大学) 1920年代は、朝鮮と日本との間での人々の移動が急速に増加していく時期に当たっている。朝鮮から日本へ渡った朝鮮人の数は1923年に10万人を超え、1930年には…

[ワークショップ報告]要旨①

村山知義と「春香伝」 韓然善(北海道大学大学院博士後期課程) 1937年、演出家として活躍した村山知義は、朝鮮のことを日本人に紹介するため、ある作品の脚色を朝鮮人作家張赫宙(チャンヒョクジュ)に依頼する。それは、朝鮮古典作品の中でよく知られている…

[ワークショップ] 企画趣旨

テーマ《近代日韓トランスカルチャーの諸相を考える》 コーディネーター・司会 梶谷崇(北海道科学大学) 今回のワークショップのテーマは、月並みな表現、わかりやすい表現を用いるならば近代における日韓文化交流ということになるだろう。しかし、テーマタ…

[研究発表]要旨④

小川洋子と『アンネの日記』 ―「薬指の標本」『猫を抱いて象と泳ぐ』など― 中村三春(北海道大学) 小川洋子(1962-)の創作活動における原点の一つとして『アンネの日記』(1942-1944、1947出版)のあることが知られている。だが、それはいかなる原点なの…

[研究発表]要旨③

村上春樹の〈アメリカ〉 ―『やがて哀しき外国語』、あるいは「人はなぜ走るのか」をめぐって― 塩谷昌弘(盛岡大学) 村上春樹『やがて哀しき外国語』(1994)は、約2年半にわたるアメリカ滞在の経験を記したエッセーである。このエッセーは、村上の日本への…

[研究発表]要旨②

ヴァルター・カレと漱石 共鳴する孤独 ―『行人』のドイツ語句をめぐって― 飛ヶ谷美穂子 夏目漱石『行人』の「塵労」(三十六)の中に、主人公一郎とその友人Hが旅先の修善寺の山中で、「Keine Brücke führt von Mensch zu Mensch.(人から人へ掛け渡す橋はな…

[研究発表]要旨①

「美女と野獣」の話型からみる『紅の豚』 田中理紗(東北大学大学院博士後期課程) 「美女と野獣」型の物語には大きく二つのタイプがあり、まず一方には18世紀フランスのヴィルヌーヴ夫人およびボーモン夫人のテクストに基づく「美女と野獣」の翻案作品(絵…